
今年を「専門社会福祉士」
元年の年とするために
「山口県社会福祉士会」会員の皆様 新年明けましておめでとうございます。
昨年は力強いご支援をいただき概ね当初の事業を推進することができました。
特に「知的障害者等を対象とした職業訓練」が二か所で実施でき無事終了したことに安堵しているところです。また「障害者虐待防止アドバイザー事業」の研修会は一ヶ所を残すのみとなりましたし、「受験対策講座」「全国統一模擬試験」「成年後見活用講座」等も無事終了しております。ご尽力いただきましたブロックの方々に労をねぎらうと共に感謝申し上げます。
さて、昨年の漢字は「偽」と清水寺の貫主が揮毫されまして「私にこのような漢字を書かせるとは」とお怒りになったのは印象的でした。
食品業界、老舗、政界において「偽装」が発覚しました。そして残念ながら福祉事業者においても不正請求で大手事業者が撤退しました。このことはとりもなおさず「コンプライアンス(法令遵守)」を問う問題です。
大手食品業界や老舗が「偽」が発覚してもなお、記者会見で「偽」を繰り返す、一度「偽」に手を染めると「偽」でつぐなう、これはこの度の記者会見で共通してみられる光景でした。これは人間の性(さが)なのでしょうか?
一度法令を破るとまた法令を破ることでつぐなうことになり日常化してくる。
しかし、このことは何も対岸の火事とは言えないでしょう。
われわれ福祉事業者は「人の尊厳を守る」ことを業としています。ですから行政による監査が行われていますがこの監査は「最低の基準」を守る為なのです。このことは高品質と利益を追求しなければ市場競争に勝てないという一般企業理念とはかなり違った認識を持たなければなりません。福祉事業における「市場原理の導入」については紙面上語れませんが、私が言いたいのは、我々福祉事業者は「最低の基準さえ遵守できない」という嘆かわしさです。
本来我々が対象とする利用者は高齢あるいは障害があるがために自分の人生を自分で創ることに制限があり、生活・人生の質を低下させている人たちです。このような方たちに向き合うに当たっての「コンプライアンス」は「法令を遵守」するだけでは不十分です。さらに加えて「倫理を遵守」してこそ、我々が基本としなければならないコンプライアンスなのではないでしょうか。
年の初めから暗い話になってしまいましたが、だからこそ今「専門社会福祉士」が必要になってきているということなのでしょう。
昨年11月に「社会福祉士及び介護福祉士法」改正法が成立し、社会福祉士の「職域拡大」「任用促進」「待遇改善」の方向性が示されました。
日本社会福祉士会では12月に臨時支部長会議を開催して「専門社会福祉士」について討議したところです。我が会からは副会長の橋本が出席いたしました。復命によると「専門社会福祉士のシステムの構築を実効あるものとするための役割は職能団体の責務」とされており半日かけて議論されたようです。その内容は@専門社会福祉士のニーズA専門分野の領域・対象B認定の基礎条件C認定機関をどこにするかD認定水準と更新等についてなどが議論されたようです。今後は年内に検討委員会を発足させ、「専門社会福祉士認定システム構築に向けた基礎研究事業」(2ヵ年助成事業)を実施していく予定とのことです。また各支部においても中央の状況を県へ伝えていく準備はしておいて欲しいとのことです。
私見ではございますが、先に日本社会福祉士会が示しておりますような「成年後見専門社会福祉士」とか「実習指導専門社会福祉士」などのような支援対象を限定されたスペシャリックな領域の専門社会福祉士よりも、「専門社会福祉士」の領域は全てを対象としたスパーバイズ的なソーシャルワーカーを創るべきと私は思っています。
いずれにせよ今年を我々ソーシャルワーカーの将来を占う「専門社会福祉士」元年の年とするために頑張ってまいりましょう。
本年もよろしくお願いします。
平成20年 元旦
山口県社会福祉士会
会長 伊藤 孝司
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